2023.8.26
店主の小咄 vol.2 | Stroll the antique street from Nihonbashi to Kyobashi
Nihonbashi
【大熊美術 大熊織雄】
うちの店は日本橋のまさに端に位置しています。店からほんの二、三歩踏み出せば千代田区神田です。そんな弊店から京橋まで歩くと30分程度のちょうど良い散歩コースとなります。僕の場合は途中途中の古美術店にちょこちょこ寄らせていただきながらいつも歩いています。定期的に個人的日本橋京橋骨董まつりを行なっている感じですね。今回は僕が日本橋から京橋まで歩くコースを書いてみたいと思います。
まずは三越方面に歩いて、最初にご挨拶するのは海老屋さん。店に入ると古い時計の音がカチカチ聞こえてレトロな世界に迷い込んだ様な感覚になります。するとすぐに元気な海老屋さんが、おー!こんちは!こんちは!と気さくな笑顔で迎えてくれます。店内を少し見せていただきながら、大体世間話。そうすると、なぜかいつも大熊くんは偉いな〜と褒めてくださるので、とても嬉しい気分になります。
そこから日本橋を渡ってビル街を抜けて丸善あたりから高島屋の方を通り抜け、壺中居さんのウインドーに飾られている作品拝見させていただき、ちょっと歩いて前坂晴天堂さんにもご挨拶。前坂さんがいらっしゃる時は熱い骨董談義を聞かせていただき、いらっしゃらない時は奥様と世間話しながら店内の古伊万里を拝見させていただきます。たまに近所のバナナジュース屋さんのチケットをくださり、そんな時は美味しいバナナジュース片手に京橋方面まで歩きます。
そこから田附さんの東湖堂へ。よう!ぴょんぴょん丸!と僕が来ると、あんたしかこーへんよ!まあ座りぃ!と大きな声で迎えてくださいます。僕は電子タバコを吸うのですが、田附さんのお店はなんと喫煙可!タバコを吸いながら田附さん好みの作品をドカドカ沢山見せて頂きます。そこからやっと京橋エリアに入ります。
清水さんではガンダーラ、マリさんではオリエントの作品を拝見させていただき、木鶏さんではコーヒーかビールなんか頂いたりしながら楽しい時間が過ぎて行きます。
あとは兄弟子の店である無門、修行先の主人のいづみを訪問。そして明成さんに寄って最後は奈々八さんに寄るのがいつものコースです。
弊店は予約制で最短でもご来店の2時間前にはご連絡頂きたいのですが、こうしてふらりと寄らせていただけるお店が沢山ある日本橋京橋エリアってやっぱり良いなと思います。
あと、古美術のお店ではないですが京橋にあるワインバーのアルコさんでスパークリングワインを一杯引っ掛けてから、今度は夜の散歩がはじまりますが、そちらのコースはまた別の機会に。
大熊美術 大熊織雄
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大熊美術 OKUMA GALLERY
11:00-18:00
日本橋本石町 4-2-2USビル101
US Bldg. 1F 4-2-2 Nihonbashi-Hongoku cho
TEL:03-6875-6271
WEB:http://okumagallery.com/
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「店主の小咄」では、アートなこの街で店を構える個性的な店主たちの寄稿文を掲載しています。美術のこと、まちのこと等、興味のある内容があればぜひ店主のお店を訪ねて話を聞いてみて下さい。